多焦点眼内レンズを用いた白内障手術
近年、患者さんのQOL(Quality of Life)やQOV(Quality of Vision) を向上すべく、多焦点眼内レンズと呼ばれるプレミアムな眼内レンズが登場し注目されています。
多焦点眼内レンズは遠くと近くの2か所にピントが合うように設計された遠近両用レンズで、老眼が矯正できる眼内レンズであるとも言えます。
従来、白内障手術時に単焦点眼内レンズを使用した場合には、術後も眼鏡に依存した生活を送る必要がありましたが、多焦点眼内レンズの登場によって眼鏡に依存しない生活が期待できるようになりました。
多焦点眼内レンズの使用が適している方
- 眼鏡装用から解放されたい、または頻度を減らしたいと希望される方
- 白内障以外の眼疾患がない方
- 多焦点眼内レンズの限界を理解されている方
多焦点眼内レンズの使用に注意が必要な方、適していない方
- 過度な期待をされる方
- 夜間に運転する機会が多い方
- 精密な近方作業を行う仕事または趣味がある方
多焦点眼内レンズの限界
- 眼鏡が100%不要を保証するものではないこと
- どの距離にもピントが合うようになるわけではないこと
- コントラストや夜間の見え方の質がやや低下すること